「ブランドをやりたい」なら、最初に考えてほしいこと
― 自分の失敗談から伝えたい話 ―
現在、僕は恵比寿にある vantan という学び舎で、スケートボードの講師をしています。
そこで授業中、こんな相談を受けました。
「ブランドを始めたいんですけど、お金がなくてまだ始められなくて…」
理由を聞くと、
「シルクスクリーンプリントの機械が10万円くらいするから、それを買えないとブランドができないと思ってます」
という話でした。
この話を聞いて、昔の自分を思い出しました。
今日は、RESUNCEを立ち上げた頃の、完全に失敗だった話を正直に書こうと思います。
もしこれが、誰かの背中を少しでも押せたら嬉しいです。
若い頃の自分は「全部自分でやれば最強」だと思っていた
RESUNCEを始めたばかりの頃、僕はこう考えていました。
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シルクスクリーンを自分でやれば
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業者に頼まなくていい
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余計なコストがかからない
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利益を最大化できる
今思えば、めちゃくちゃ安直です。
当時、仲間とルームシェアしていた一軒家がありました。
そこを丸ごとシルクスクリーン工房にしました。
・日焼けサロンで使う蛍光灯を12本くらい買って
・製版用の機械を手作り
・プリント用の回転台も手作り
結果的に、
たぶん10万円以上お金はかかってました。
「安く済ませるために始めたのに、もうこの時点でズレてます。」
シルクスクリーンは、想像以上に大変だった
実際にやってみると、問題だらけでした。
① 製版が難しすぎる
シルクスクリーンは、
網を買って、きれいに安定した製版を作らないといけません。
これ、普通に技術職です。
安定して刷れるようになるまで、かなり時間がかかりました。
② インクと掃除が地獄
やっと刷れるようになっても、
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インクをうまく染み込ませる技術
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使い終わった版を洗う
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乾かす
これを毎回やります。
版はお風呂場や洗面所で洗うんですが、
インクが飛び散って家中めちゃくちゃ汚れる。
掃除に、とにかく時間がかかる。
③ 乾燥・失敗・ロス
10枚、20枚刷ったとしても、
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インクが他のTシャツにつく
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乾かしてる途中でミスる
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失敗して在庫ロスが出る
「思ったより全然うまくいかない。」
結局、時間がなくなって業者に頼むようになった
少しずつTシャツが売れ始めると、
今度は時間が足りなくなります。
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プリントする時間
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掃除する時間
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片付ける時間
全部がしんどくなって、
結局、業者に頼むようになりました。
そして、第2章に進むタイミングで
全部捨てました。
今振り返ると、はっきり言えます。
👉 これは完全に失敗だった。
「ブランドをやりたい」のか、「プリントをやりたい」のか
ここが一番伝えたいところです。
✔ ブランドをやりたいなら
正直、最初は
Tシャツくん(簡易プリント機)で十分だと思います。
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A4サイズまで刷れる
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1万円前後で始められる
それすら不要で、
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1枚から作れる業者
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一番安くてシルクスクリーン1版1枚1500円前後
今はネットでいくらでも見つかります。
時間を買ってください。
自分で刷る時間があるなら、
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デザインを考える
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写真を撮る
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動画を撮る
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発信する
そっちに時間を使った方が、
ブランドは絶対に前に進みます。
✔ プリント屋をやりたいなら
話は別です。
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技術を磨く
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設備を揃える
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他人のブランドを刷る
これはスコップビジネスとして、とても良いと思います。
業界を盛り上げる側として、どんどん伸ばしていけばいい。


